貸金の保証人になるなら自分が払うという覚悟がいる

保証契約は保証人と債権者との契約である。

保証人には「通常の保証人」と呼ばれるものと「連帯保証人」とがあります。
この2つの違いですが、「通常の保証人」の場合は、債権者が保証人に支払いの請求をしても、保証人は「まず、主たる債務者に請求してくれ」といって支払いを拒むことができ(催告の抗弁権)、また、主たる債務者に資力がありかつ容易に執行できることを証明したときには、「主たる債務者の財産に対してまず執行せよ」といって請求を拒むことができます(検索の抗弁権)。

これに対して、連帯保証人にはこの2つの抗弁権はありません。

保証人や連帯保証人となる保証契約は、保証人と債権者との間の契約です。

したがって、債務者から「絶対に迷惑をかけないから」と言われて保証人になったとしても、保証人としての責任を免れることはできません。

しかし、債権者に「保証人としての責任は追及しませんから形式的に署名してほしい」などと騙されて保証契約を締結した場合は、保証契約の無効または取消を主張して保証人としての責任を免れることができます(民法95条・96条)。

なお、商工ローンの連帯保証人に対する過酷な取立事件を契機に、貸金業法の改正がんされ、保証契約を結ぶ際には、契約より前に、その内容を説明する書面を交付する義務が課せられ、また、根保証(極度額を決めて、その前まで保証するというもの)の場合には、貸付が行われるごとに、債務者(借主)に交付するのと同様の内容の書面を保証人に対しても交付しなければなりません。

また、貸金業法では、催告の抗弁権・検索の抗弁権の説明義務の規定を設けました。

勝手に保証人にされたとき

勝手に保証人にされた場合には、その人と債権者の間に保証契約が締結されたわけではないのですから、保証人としての責任は一切ありません。

ただ、問題になるケースとして、妻が夫の印鑑と印鑑証明を持ち出して連帯保証人にして借金をしたり、銀行から借金するのに必要だといって親戚た友人から印鑑を借りたりして、消費者金融から借金する場合などがあります。

このような場合、裁判所の判断は、債権者は連帯保証人に連絡して、代理権限を与えたかどうかを確認すべきだとしています。

貸金業法では、保証契約を締結する前に、保証期間や保証金額など保証内容を説明する書面を交付しなければならないとしています。

なお、妻が夫に無断で夫を保証人にした場合、日常家事債務の夫婦の連帯責任の規定(民法761条)に基づいて夫婦はお互いに日常家事行為の代理権限がありますので、民法の表見代理が成立するのではないかという問題があります。

しかし、消費者金融・クレジットからの借金の場合は、その債務そのものが日常家事債務とはいえない場合が多いでしょうし、また、表見代理の成立についても、業者に正当な理由がないとして多くは否定されると思われます。

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